昼休憩は、自由だった。
そう思った時までは。
朝、ギリッギリの時間まで寝る。二度寝、三度寝をし、寝れる限界の時間まで寝る。
朝食は食べない。ゴミ出しをし、シャワーを浴びる。冷凍食品と白米を詰め込んだ弁当を用意。
コンタクトレンズをつけて、歯磨きをする。髪の毛はタオルドライのみで濡れたまんま、適当にジェルを手に取り、髪の毛をワシャワシャっとセットする。その段階では、これっ、という髪型に決まっているわけではないが、あとは出勤途中の歩きながらの風でなんとかそれっぽくなるだろう。
毎日決まったルーティン。
仕事をし、腹が減り昼休憩。弁当をレンチン。ドラマを観ながら食べる。食べ終え、程よいところまでドラマを観たら、ドラマが途中でも昼寝。
昼寝は一番大事。昼寝をしないと一日働けない。
家にいると家事をしないといけない。なんとなく一日の流れがある。次のやらないといけないことをつい考えてしまう。
仕事の休憩の時は、仕事と休憩を割り切っている。だから、家にいて家事をしなきゃとか、なにかしらタスクを抱えている状態ではない。
一番自由な状態にある。
仕事の昼休憩が一番なにものにも縛られない自由な時間なのかもしれない。
だから、誰よりも昼休憩を大事にする。だから、それが阻害されると、とてもフラストレーションが溜まる。
休憩が減ったくらいでブーブー文句を言うのも格好が悪いので、そういうことは言わない。「全然大丈夫ですよ」という。
本心は、最悪。一日の一番自由な時間を奪われた、と絶望的な気持ちになっている。
でも、その気持ちを表に出すことは情けない。
誰よりも、昼休憩を大事にするあまり、昼休憩に縛られているのかもしれない。
「ちゃんと休まないと」「好きなことをしなきゃ」という思い込みが、
むしろ僕を不自由にしているのかもしれない。
自由だったはずの昼休憩が、
「自由であるべき時間」となった瞬間から、
すでにその自由は自由でなくなっていたのかもしれない。
自由って、気づいていないうちが、自由だったとしたら、
僕にとっての昼休憩は、もう自由ではなくなったのかもしれません。
とりあえず、明日も昼休憩を楽しみに働きます…
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